肝硬変用アミノ酸製剤(読み)カンコウヘンヨウアミノサンセイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「肝硬変用アミノ酸製剤」の解説

肝硬変用アミノ酸製剤

製品名
《イソロイシン・ロイシン・バリン顆粒製剤》
アミノバクト(日医工)
コベニール(陽進堂)
ブラニュート(武田薬品工業、日本製薬)
ヘパアクト(東亜薬品、日本臓器製薬、日本ケミファ
リックル(沢井製薬
リーバクト(EAファーマ)
リバレバン(沢井製薬、メディサ新薬)
レオバクトン(長生堂製薬、日本ジェネリック)

 食事の摂取量は十分なのに低アルブミン血症がみられる、非代償性肝硬変(黄疸おうだん腹水肝性脳症を伴う)の人の低アルブミン血症の改善に用いられる薬です。


 L‐イソロイシン、L‐ロイシン、L‐バリンという3種の分岐鎖アミノ酸が配合されていて、肝臓蛋白たんぱくの合成を促進するはたらきがあります。


①過敏症状発疹ほっしん、かゆみなどのアレルギー症状)が現れることがあります。


 過敏症状が現れたときは服用を止め、すぐ医師に報告してください。


②便秘、下痢、腹部の膨満感や不快感、吐き気などが現れることがあります。


 このような症状が現れたときは、医師に相談してください。


顆粒剤かりゅうざいと経口ゼリーで、1日3回食後の服用が原則です。ただし、服用にあたっては医師・薬剤師指示をきちんと守り、かってに中止したり、増量・減量しないでください。


先天性のアミノ酸代謝異常のある人は使用できません。また、肝性脳症で昏睡度こんすいどがⅢ度以上の人、肝臓での蛋白合成機能が著しく低下している人などは、この薬の効果が期待できないので、使用できないことがあります。


長期間使用すると、栄養状態が悪化するおそれがあるので、使用にあたっては注意が必要です。2か月以上使用しても症状が改善しないときは、使用を中止してください。


高齢者妊婦、現在妊娠している可能性のある人、母乳で授乳中の人などは、使用にあたって十分な注意が必要です。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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