聞がし(読み)きこえよがし

精選版 日本国語大辞典 「聞がし」の意味・読み・例文・類語

きこえよ‐がし【聞がし】

〘形動〙 (動詞「きこえる(聞)」の命令形に、接尾語「がし」の付いたもの) 当人そばにいるのに、わざと聞こえるように、嫌味、皮肉悪口などをいうこと。また、そのさま。きこえがし。
人情本春色梅児誉美(1832‐33)三「終(つひ)無理なことも仕なさる筈だと聞(キコ)えよがしの壁訴状」
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一「後の方でお政がさも聞えよがしの独語(ひとりごと)

きけ‐がし【聞がし】

〘形動〙 (「がし」は接尾語) 聞けと言わんばかりのさま。
浮世草子・紅白源氏物語(1709)三「わざときけがしに、あなわづらはしいでなんよ」
大阪の宿(1925‐26)〈水上滝太郎〉四「三田に聞けがしの高声で喋って居た」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android