罅割(読み)ひびわれ

精選版 日本国語大辞典 「罅割」の意味・読み・例文・類語

ひび‐われ【罅割】

〘名〙
ひびがはいること。ひびがはいって、割れ目ができること。また、そのもの。ひび。
西洋道中膝栗毛(1874‐76)〈総生寛〉一二「ひびわれのあるもいやがる入れ物の」
② 人と人の仲が不和になること。へだたりができること。
※万徳幽霊奇譚(1970)〈金石範〉二「彼が一体であった『寺男』と自分とのあいだにパクッとヒビ割れが起るのを見たのは」

ひび‐わ・れる【罅割】

〘自ラ下一〙 ひびわ・る 〘自ラ下二〙
① ひびがはいって割れ目ができる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※俳諧・別座鋪(1694)「四日の月もまだ細き影〈桃隣〉 秋来ても畠の土のひびわれて〈八桑〉」
② 声が大きく濁った音になる。
暗室(1976)〈吉行淳之介〉二「女の泣き声は、〈略〉やがてひび割れるとともに」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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