桃隣(読み)とうりん

改訂新版 世界大百科事典 「桃隣」の意味・わかりやすい解説

桃隣 (とうりん)
生没年:1649-1719(慶安2-享保4)

江戸前期の俳人。姓は天野通称は藤太夫。別号は太白堂など。伊賀の人。芭蕉縁者と思われる。1691年(元禄4)芭蕉に従って東下し,江戸に定住して俳諧師として身を立てた。96年芭蕉の三回忌に“おくのほそ道”の跡をたどり《陸奥鵆(むつちどり)》を,十七回忌には《粟津原》を編んだ。その道統は太白堂(たいはくどう)として代々栄えた。〈うぐひすの声に起きゆく雀かな〉(《炭俵》)。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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