編入学(読み)へんにゅうがく

大学事典 「編入学」の解説

編入学
へんにゅうがく

もともとある大学に在籍していなかった者が,国内・海外の他の学校から移転して入学すること。または過去に同種の学校に在学していた者が入学すること。学校種(高等専門学校,短期大学,4年制大学など)異同は問わない(ただし,学校教育法上の大学への編入学[狭義]は,短期大学の卒業者,高等専門学校の卒業者,専修学校専門課程の修了者にのみ認められる)。出願資格は大学や学部・学科により異なる。なお,学校種が同じである場合は「転学(転入学)」という場合もある(4年制A大学の1年次を修了した者が4年制B大学の1年次または2年次へ入学する場合,C短期大学1年次を修了した者がD短期大学の2年次に入学する場合など)アメリカ合衆国では転学が多く,日本に比べて容易である。これは学位プログラムが明確で,教育の質保証制度が機能していることが背景にある。

 編入学・転学に伴い,移転前に所属していた高等教育機関での学習成果(単位等)は,移転後の機関に移行できる場合がある。大学設置基準には,学生が在学中や入学前に他の大学等で履修した単位等について,60単位を上限に単位認定できるという規定があるが,編入学・転学の場合は例外とされ,大学により異なる。「学士入学」も編入学の一種であり,4年制大学を卒業し学士号を取得した者,あるいは学士号取得見込みの者を対象とするが,入学しようとする大学にかつて在籍していた者に限定される場合がある。
著者: 齋藤千尋

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報