普及版 字通 「紂(漢字)」の読み・字形・画数・意味
紂
9画
[字訓] しりがい
[説文解字]
[字形] 形声
声符は寸。寸はおそらく丑(ちゆう)の略形で、肘(ちゆう)と同声。指をまげ、強く引きしめる意がある。〔説文〕十三上に「馬の(しりがい)なり」とし、肘の省声とするが、丑の省略形とみるのがよい。殷の最後の王である帝辛の諡(おくりな)とされるが、〔書、無逸〕に「殷王受(ちう)の亂」とあり、他の諸にも「王受」とあるので、受がその名、紂は音借の字である。
[訓義]
1. うまのしりがい。
2. 殷王の名。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕紂 ウマノアシホタシ
[語系]
紂diu、受zjiuは声近く、紂はその仮借音。〔逸周書、諡法解〕に「殘にして善を捐(す)つるを紂と曰ふ」、〔呂覧、功名、注〕に「仁を賤しみ累多きを紂と曰ふ」とするが、いずれも紂の字義に関しないことである。
[熟語]
紂棍▶
[下接語]
紂
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報