普及版 字通 「粤(漢字)」の読み・字形・画数・意味
粤
12画
[字訓] ここに
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 形声
声符は(う)。〔説文〕五上に「なり」と発語の辞とする。上部は奧(奥)の従うところと同じで、獣掌の(べん)、すなわち膰肉(はんにく)を供えて祀るところ。もと奥と声義の近い字であろう。経籍に粤・(于)・曰・越、金文に・を発語に用いる。
[訓義]
1. ここに。
2. 中国南部の称、広東の方面を古く粤といった。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕粤 ココニ・コレニオイテ・イハク 〔字鏡集〕粤 ココニ・コレニオイテ・ツツシムコトハ・マコト・イハク
[語系]
粤・越・曰・于jiuatは同声。聿・jiutも声近く、みな発語の「ここに」に用いる。曰は祝詞や盟誓を披(ひら)く意象の字で原義に近く、他は仮借字。
[熟語]
粤宛▶・粤若▶
[下接語]
粤
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報