算用・筭用(読み)さんよう

精選版 日本国語大辞典 「算用・筭用」の意味・読み・例文・類語

さん‐よう【算用・筭用】

〘名〙 (連声で「さんにょう」とも)
① 金銭や物の数量を集計すること。計算すること。また、収支を決算すること。勘定。散用。
※実隆公記‐明応五年(1496)一一月一〇日「石原庄年具到来、算用之事聊有問答之旨
② 支払うこと。決済すること。清算すること。勘定。散用。
※虎寛本狂言・胸突(室町末‐近世初)「又例の算用の事でわせた物で有う。逢ふてはむつかしい。留守を遣はう」
③ きまりをつけること。決着をつけること。
浄瑠璃・大経師昔暦(1715)下「うぬが根性相応に、現世長者と悦んで閻魔の前で算用せいと」
④ 考え合わせてよしあしや過不足をきめること。
※嘉吉三年二月十日前摂政家歌合(1443)「百四十六番〈略〉右、春と秋との中空は冬の季とこそ算用せられ侍りつらめ」
⑤ 見積りを立てること。また、その見積り、予想。
甲陽軍鑑(17C初)品一八「跡先算用をきはむれ共、出家金子(きんす)の方(かた)に一度取たると申して女をかへさず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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