笑曲(読み)えみまぐ

精選版 日本国語大辞典 「笑曲」の意味・読み・例文・類語

えみ‐ま・ぐ ゑみ‥【笑曲】

〘自ガ下二〙 眉や口を曲げるほどに笑う。大いに笑い喜ぶ。
落窪(10C後)一「口は耳もとまでゑみまげてゐたり」
[語誌]従来は、「笑みまく」で「岷江入楚」にいう「ゑみまうけて也」のように理解された。だが、「笑み広ぐ」と「笑み広ごる」と同様の対応が、「万葉‐四一九二」に見える「細き眉根を咲麻我理」の「笑み曲がる」と「日葡辞書」の「笑み曲ぐ」であると判断して、現在は、「笑みまく」ではなく「笑み曲ぐ」と考えられている。

えみ‐まが・る ゑみ‥【笑曲】

〘自ラ四〙 眉を曲げてにこにこと笑う。
※万葉(8C後)一九・四一九二「桃の花 くれなゐ色に 匂ひたる 面わのうち青柳(あをやぎ)の 細き眉根を 咲麻我理(ゑみマガリ)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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