普及版 字通 「稔(漢字)」の読み・字形・画数・意味
稔
人名用漢字 13画
[字訓] みのる・とし
[説文解字]
[字形] 形声
声符は念(ねん)。〔説文〕七上に「、孰(じゆく)するなり」とあって、年と同訓。年穀の熟することをいう。卜辞に「年(みのり)を受(さづ)けられんか」のようにいい、古くはその字を用いた。稔は後起の形声の字。〔左伝、僖二年〕に「以て五稔なるべからず」のように、年歳の意にも用いる。
[訓義]
1. みのる、いねがみのる。
2. とし、年。
3. (じん)と通じ、にえる。
4. かさなる、つもる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕稔 ミノル・トシ・ニギハフ・ナム・ユタカナリ 〔字鏡〕稔 ヒネル・ヲヨスク・トシ・ユタカ・ニギハフ・サカニ・ミノル
[語系]
稔njim、年nyenは声義近く、年は豊年を求める農耕儀礼をいう字。稔はその結果として穀の熟することをいう。
[熟語]
稔悪▶・稔歳▶・稔熟▶・稔泰▶・稔年▶
[下接語]
一稔・盈稔・歳稔・滋稔・秋稔・積稔・多稔・大稔・登稔・麦稔
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報