普及版 字通 「祟(漢字)」の読み・字形・画数・意味
祟
10画
[字訓] たたり
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 象形
呪霊をもつ獣の形。〔説文〕一上に「のなり」とし、示(神)と出との会意とするが、卜文・金文の字形は毛深い獣の形。〔説文〕(せい)字条三下に「楚の人、吉凶を卜問することを謂ひてと曰ふ。(いう)(手)の祟を持するに從ふ。祟は亦聲なり」とあり、祟は手に持ちうるものである。祟を(う)って、その呪霊によって人を呪詛することを(殺)・といい、・の従うところが呪獣である祟の形。また(さい)字条七下に「塞ぐなり。~讀みて、書(尭典)に曰く、三を(ころ)すのの(ごと)くす」とあり、祟・・・・は、その呪獣を用いる呪儀を示す一系の字である。籀文(ちゆうぶん)は眞(真)に従う形に作り、眞は呪霊のさかんな死者を示す字である。
[訓義]
1. たたり、たたる。
2. わざわい、わざわいを受ける。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕祟 タタルナリ 〔字鏡集〕祟 タタル・サトシ
[声系]
〔説文〕に声としてなど四字を収める。
[語系]
祟siut、tjiat、tsatは声義近く、祟をなす獣を用いる呪儀。sheat、tsyuanも声近く、通用の例がある。
[熟語]
祟悪▶・祟書▶
[下接語]
怪祟・解祟・災祟・除祟
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報