石割（読み）イシワリ

デジタル大辞泉

いし‐わり【石割（り）】

１ 石を割ること。また、その道具。
２ 石積みの際に、石材の大きさや据え付け位置などを割り付けること。
３ ヒクイドリの別名。
４ 「石割り雪駄せった」の略。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

いし‐わり【石割】

〘名〙

① 石を割ること。

② 石を割る、大きい金づちあるいは石工具（日葡辞書（1603‐04））。

③ 工事などで、石の大きさ、形状、すえ付けの位置、目地(めじ)の幅などを設計して、割り付けること。その詳細図を石割図という。

④ 「いしわりせった（石割雪駄）」の略。

※随筆・我衣（1825）「貞享頃迄は、〈略〉革足袋を商ふ人、大津の石割とて、強向きの雪踏を売る。尤もはやる」

⑤ 「いしわりがい（石割貝）」の略。

⑥ 「ひくいどり（火食鳥）」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙（1847）〕

⑦ 植物「きく（菊）」の異名。

※浄瑠璃・鬼一法眼三略巻（1731）三「斯程優しき花の名を誰が石わりと名付けけん」

出典　精選版 日本国語大辞典