百済(くだら 奈良県の地名)(読み)くだら

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

百済(くだら 奈良県の地名)
くだら

奈良県北西部、北葛城(きたかつらぎ)郡広陵(こうりょう)町の一地区。旧百済村。葛城川曽我(そが)川の中間に位置する水田農業地帯である。地名朝鮮半島からの渡来人の居住地に由来する。『日本書紀』に記される百済大井宮(おおいのみや)、百済大寺、百済宮、百済川の所在地とするのが通説である。現在の百済寺が、寺伝によれば舒明(じょめい)天皇11年(639)百済川畔に創建された百済大寺であるといわれ、三重塔(鎌倉時代の再建で国指定重要文化財)がある。広陵町は靴下製造が盛んで、百済には靴下団地がある。

[菊地一郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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