白狐(読み)びゃっこ

精選版 日本国語大辞典 「白狐」の意味・読み・例文・類語

びゃっ‐こ ビャク‥【白狐】

〘名〙
① 年を経て毛色が白くなったという狐。神通力をもち人をばかすといわれた。
続日本紀‐霊亀元年(715)正月甲申「遠江国献白狐」 〔穆天子伝‐一〕
③ (①が人をばかすというところから) 遊女をののしっていう語。
随筆独寝(1724頃)下「したたか鼻毛をのばし、白狐に眉毛をよまれて帰られん」

しろ‐ぎつね【白狐】

〘名〙
① 白い毛をしたきつね。上代には、太平の世にあらわれる吉兆とされた。また、年功を経たきつねが白狐になるという。びゃっこ。
浄瑠璃女殺油地獄(1721)中「いなり大明神の使者白ぎつねのをしへ、髪すぢ程もちがはぬ祈り加持も薬同然」

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デジタル大辞泉 「白狐」の意味・読み・例文・類語

びゃっ‐こ〔ビヤク‐〕【白×狐】

白い毛のキツネ。また、年を経て毛が白くなったキツネ。神通力をもつとされた。しろぎつね。
ホッキョクギツネ別名
[補説]作品名別項。→白狐
[類語]北極狐北狐銀狐

びゃっこ【白狐】[作品名]

日本画家、下村観山代表作。紙本着色による二曲一双の屏風。自然の中にたたずむ一匹の白狐の姿を描く。大正3年(1914)制作。再興第1回院展の出品作。

しろ‐ぎつね【白×狐】

白い毛をしたキツネ。びゃっこ。
ホッキョクギツネの別名。

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