甲浦番所跡(読み)かんのうらばんしよあと

日本歴史地名大系 「甲浦番所跡」の解説

甲浦番所跡
かんのうらばんしよあと

[現在地名]東洋町甲浦 東股、河内 元越

東股ひがしまたの奥、阿波国宍喰ししくいへ越える坂の手前にあり、二間に二間半の番所と、番人二家族のための三間と九間の長屋が建っていたというが、現在その位置に記念碑が建つ。

慶長二年(一五九七)の秦氏政事記(蠧簡集)に「甲浦口 政所道口共 四町七反八代須賀五郎右衛門」とあり、当時須賀五郎右衛門が長宗我部氏の定めた諸道口番庄屋として、甲浦の地下支配と道口番役を兼ねていた。江戸時代も国境番所として重視され、明暦二年(一六五六)には河内かわうち元越もとごえにも番所が設置された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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