東洋町(読み)とうようちよう

日本歴史地名大系 「東洋町」の解説

東洋町
とうようちよう

面積:七三・五六平方キロ

安芸郡の東端、徳島県境の町。町域はほぼ三角形をなし、南東は太平洋、北は徳島県海部かいふ宍喰ししくい町、西は北川きたがわ村と室戸市に接する。県境から海岸沿いに甲浦かんのうら白浜しらはま河内かわうち生見いくみ相間あいま野根のねなどの浦が並び、野根浦に流入する野根川沿いの地は近世野根郷とよばれた。

甲浦港は古来、阿波・上方に向かって開かれた土佐国の玄関であった。土佐街道(東街道)の阿波国境には境番所が設けられていた。近世の中頃以後近海漁業の基地となり、現在は外港が整備されて、商業・観光港としての役割も兼ねる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東洋町」の意味・わかりやすい解説

東洋〔町〕
とうよう

高知県東端,徳島県との境にあり,太平洋にのぞむ町。 1959年甲浦 (かんうら) 町と野根町が合体して発足野根周辺の農村部ではポンカンを産するほか,野菜の促成栽培が行われている。野根川上流は森林資源が豊富。東端の甲浦港は漁業の拠点で,江戸時代は京坂地方への海上交通の要地であった。海岸部は室戸阿南海岸国定公園に属する。全日本サーフィン選手権大会開催地の生見海岸,東洋町青少年旅行村に指定の白浜なども知られる。阿佐海岸鉄道,国道 55号線,493号線が通じ,神戸-土佐清水間のフェリーが寄港する。面積 74.02km2人口 2194(2020)。

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