由仁(読み)ゆに

改訂新版 世界大百科事典 「由仁」の意味・わかりやすい解説

由仁[町] (ゆに)

北海道中央部,空知支庁夕張郡の町。人口5896(2010)。夕張川中流左岸に位置し,東部には低地が広がり,西部は馬追(まおい丘陵南北に走る。中心市街は室蘭本線由仁駅付近に発達する。1887年最初の入植者があり,開拓が始まった。92年に室蘭本線が開通し,当初は夕張郡などへの入植の中継地になった。1904年ころ灌漑用貯水池をつくって造田が行われたが,本格的な水田化は夕張川の川端ダムが完成した62年以降で,畑地からの転換が急速に進んだ。米作を主とするが,小麦ジャガイモなども産し,酪農も行われる。南東部に夕張川の先行性河谷である竜仙峡,馬追丘陵夕張岳を望む伏見台がある。JR室蘭本線のほか,石勝線,国道234号,274号線が通る。
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