普及版 字通 「猥(漢字)」の読み・字形・画数・意味
猥
12画
[字訓] みだりに・いやしい・おおい
[説文解字]
[字形] 形声
声符は畏(い)。〔説文〕十上に「犬の吠ゆる聲なり」とあり、犬がみだりに吠えかかる意とする。「猥(みだ)りに」はもと自謙の語で、畏は畏懼する意。おそれはばかることをいう。のち猥細・猥雑・猥(わいせつ)など、みだりがわしいことをいう。
[訓義]
1. みだりに、いやしくも、まげて。
2. いやしい、みだれる。
3. おおい、さかん。
4. みだりがわしい、つかれよわる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕猥 ミダリガハシ・マグ・マガル・イヤシ・モロシ・アツマル・イヌノコ・ニハカニ・オソル・ヲツ
[語系]
猥i、穢iuatは声義近く、猥雑の意がある。猥はまた回hui、(違)hiuiと声義に通じるところがある。
[熟語]
猥役▶・猥下▶・猥官▶・猥妓▶・猥計▶・猥▶・猥瑣▶・猥細▶・猥砕▶・猥雑▶・猥酒▶・猥衆▶・猥小▶・猥娼▶・猥縟▶・猥人▶・猥▶・猥▶・猥賤▶・猥俗▶・猥多▶・猥大▶・猥談▶・猥薄▶・猥懣▶・猥劣▶
[下接語]
猥・雑猥・衆猥・冗猥・積猥・貪猥・卑猥・鄙猥
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報