デジタル大辞泉
「物着」の意味・読み・例文・類語
もの‐ぎ【物着】
1 衣服をつけること。
2 能で、1曲の途中に演者が舞台上で装束の一部をかえたり、冠・烏帽子などをつけたりすること。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
もの‐ぎ【物着】
〘名〙
① 衣服を着ること。衣服を着飾ること。
※俳諧・俳諧新選(1773)二「粽迄都女の物着かな〈鶴英〉」
※
黄表紙・世諺口紺屋雛形(1799)「ものきをわるくすると、顔へひのしをあてても
持前の
しわがのびず」
②
能楽で、
演技の途中、退場しないで演者が舞台の後見座で
扮装(ふんそう)の一部を変えること。「
松風」「
井筒」「
卒都婆小町(そとばこまち)」などで行なう。
※童舞抄(1596)上「爰に物着あり、水衣を取り、長絹をきる。其後鳥甲」
もの‐きせ【物着】
〘名〙 能楽で、能および
狂言の演者に装束をつけること。また、その人。
江戸時代には
専門の
物着方がいたが、現在は後見が行なう。
※
俚言集覧(1797頃)「作物師物着せなど
一人にて兼るもあり」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報