滝頭村
たきがしらむら
[現在地名]磯子区滝頭一―三丁目・原町・丸山一―二丁目・久木町・磯子一丁目・広地町・中浜町
南は海に臨み、東は根岸村、西は磯子村、北は丘陵を隔てて堀之内村（現南区）に接する。田園簿に「滝頭村」とみえる。中世には岡村・磯子村とともに禅馬郷とよばれ（風土記稿）、宝徳二年（一四五〇）七月二日の宝生寺住持円鎮寄進状（県史三）には「平子郷内禅馬之村」とあり、宝生寺（現南区）の住持円鎮は同村にある「田九段、畠八百文代」を宝光庵に寄進している。
近世は初め幕府直轄領、元禄一〇年（一六九七）旗本小浜領。同九年の村明細帳（横浜開港資料館蔵）によれば田一二町七反余、畑屋敷一二町九反余。東海道往還掃除役四〇間半を負担（東海道宿村大概帳）。保土ヶ谷宿（現保土ヶ谷区）の助郷高二〇六石を勤めている（享保一〇年「保土ヶ谷宿助郷帳」県史九）。正徳二年（一七一二）には磯子村・根岸村とともに古来浦役を勤めるうえに近年保土ヶ谷宿の助郷役を課せられたため百姓が難儀しているとして助郷役の赦免を願出ている（「保土ヶ谷宿大助役赦免願ならびに勘定奉行等差紙」県史八）。
滝頭村
たきがしらむら
[現在地名]美山村滝頭
清冷山の北西、日高川に沿い、東は上流の初湯川村、南西は下流熊野川村。「続風土記」に「此所にて川底に大巌ありて峻絶にして川流滝の如く落る所一丈余、怒潮の激するか如く万雷の落つるか如し、因りて滝頭の名あり」とある。慶長検地高目録によれば村高五九石余、小物成一・九五八石。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
