滝川寺(読み)りゆうせんじ

日本歴史地名大系 「滝川寺」の解説

滝川寺
りゆうせんじ

[現在地名]北山村大字小橡小字寺垣内

小橡ことち川の右岸、河岸段丘上にある。王住山と号し、曹洞宗本尊地蔵菩薩。草創はつまびらかでないが、寺伝ではもと竜泉りゆうせん庵と称する堂宇があり、真言修験の法脈を伝えたともいい、吉野地方の七竜泉寺の一であったと伝える。本尊の像底の墨書銘に「応永五年(寅)歳 時住持比丘光顕 大檀那 於願主」とあり、寺蔵の五部大乗経奥書に「当寺建立之年号 宝徳二年庚午之秋帝王自開此地」と記すことから、長禄(一四五七―六〇)以前に創立されていたとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報