渡る世間に鬼はない(読み)ワタルセケンニオニハナイ

デジタル大辞泉 「渡る世間に鬼はない」の意味・読み・例文・類語

わた世間せけんおにはない

世の中には無情な人ばかりがいるのではなく、困ったときには助けてくれる情け深い人もいるものだということ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ことわざを知る辞典 「渡る世間に鬼はない」の解説

渡る世間に鬼はない

この世の中には無情の人や非道な人ばかりではなく、慈悲深く人情に厚い人が必ずいるというたとえ。

[使用例] 渡る世間に鬼はないというから、同情は正しき所、高き所、物の理窟のよく分かる所にあつまると早合点して[夏目漱石野分|1907]

[解説] 古い例では「世(世間・世界)に鬼はない」だったが、上に「渡る」がついて定着しています。「渡る世間」には、一生懸命に生きていればというニュアンスが感じられます。このことわざをもじったテレビドラマ「渡る世間は鬼ばかり」が一九九〇年から始まり、人気長寿番組となったため、「渡る世間は鬼ばかり」を本来のことわざと思っている人も少なくありません。

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