決て(読み)けっして

精選版 日本国語大辞典 「決て」の意味・読み・例文・類語

けっし‐て【決て】

〘副〙 (動詞「決す」の連用形助詞「て」の付いてできたもの)
判断推定がほぼ決定的と信じられる時の、その決定的な気持を表わす語。間違いなく。必ず。きっと。
浮世草子鬼一法眼虎の巻(1733)四「決(ケッ)して弟子の中に此曲者(くせもの)有るには極れり。搦捕て渡せよと」
否定的判断や禁止命令を決定的に下す時の、その決定的な気持を表わす語。下に否定、禁止のことばを伴って用いる。絶対に(…ない)。断じて(…するな)。けして。
黄表紙・無益委記(1779)「むす子けっして夜あるきをせず」

けし‐て【決て】

〘副〙 (「けっして」の変化した語) =けっして(決━)
※洒落本・色講釈(1801)「一人でゆくことはけしてよしなせへ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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