精選版 日本国語大辞典「槽」の解説
そう サウ【槽】
〘名〙
① 家畜に与える飼料などを入れる桶(おけ)。かいばおけ。〔晉書‐宣帝紀〕
② 液体を入れる容器。ふね。
※色葉字類抄(1177‐81)「槽 サウ サカフネ酒」 〔李賀‐江楼曲〕
③ 弦楽器の部分名。主として雅楽器の場合に用いる用語。琵琶(びわ)では胴の背面の板をいい、箏(そう)や和琴(わごん)では表板をいう。俗に甲とも。
※源平盛衰記(14C前)三一「又此の琵琶の造り様、紫藤(しとう)の槽(サウ)に
(ばち)の腹、花梨木(くゎりぼく)の頭に同天の首」

うけ【槽】
〘名〙 (「おけ(麻笥)」と同意の語か) 語義未詳。口の広い桶か。誓槽(うけぶね)。
※古事記(712)上「天の石屋戸に汙気(ウケ)伏せて踏みとどろこし神懸(かむがか)り為(し)て」
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