普及版 字通 「桴(漢字)」の読み・字形・画数・意味
桴
11画
[字訓] いかだ・むなぎ・ばち
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は孚(ふ)。孚に浮かぶものの意がある。〔説文〕六上に「眉棟(びとう)の名なり」(段注本)と棟木の意とするが、〔論語、公冶長〕「行はれずんば、桴に乘じてにばん」のように、筏の意に用いる。鼓のばちの音は、枹(ふう)と通用の義である。
[訓義]
1. いかだ。
2. むなぎ、むね。
3. ばち。
4. きはだ。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕桴筏 小なるを桴と曰ふ、以賀多(いかだ) 〔名義抄〕桴 イカダ・ハチ 〔字鏡集〕桴 ヒキトル・アツマル・イカダ
[語系]
桴phiuはphio、漂phi、(浮)biuと同系の語で、浮きただよう意がある。孚は人が水に浮く、票は火が風に漂う意の字。は〔説文〕十一上に「木をみて以て渡るなり」とあり、大なるものを筏、小なるものを・桴という。
[熟語]
桴革▶・桴鼓▶・桴槎▶・桴思▶・桴▶・桴粥▶・桴人▶・桴棟▶・桴筏▶
[下接語]
桴・鼓桴・乗桴・棟桴・編桴・木桴
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報