桙衝神社(読み)ほこつきじんじや

日本歴史地名大系 「桙衝神社」の解説

桙衝神社
ほこつきじんじや

[現在地名]長沼町桙衝

亀居かめい山丘陵の東斜面に鎮座。祭神建甕槌命・日本武尊。旧県社。社名は武尊が東征のとき八尋矛を立てたことに由来するという。「延喜式」神名帳所載の磐瀬いわせ郡「桙衝神社」に比定される。天喜五年(一〇五七)常陸から鹿島神を勧請合祀し、桙衝鹿島大明神と称したと伝える。「白河風土記」には鹿島社とみえる。社蔵の慶安元年(一六四八)五月銘の棟札には「奉修造奥州宗社磐瀬郡惣鎮守桙衝大明神本地十一面観自在菩薩社堂一構」とみえ、現在の本殿(棟札とともに県指定文化財)は白河藩主榊原忠次の建立。かつて閏年の七月一〇日に執行されていた渡祭は、現在は一〇月一日に執行。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報