桑折宿(読み)こおりしゆく

日本歴史地名大系 「桑折宿」の解説

桑折宿
こおりしゆく

[現在地名]桑折町 本町など

奥州道中の宿。南西瀬上せのうえ宿(現福島市)まで一里半、北東藤田ふじた宿(現国見町)まで一里七町(明和九年「桑折村明細帳」福島県史)。当地のすぐ北側の谷地やじ追分おいわけで、小坂こさか(現国見町)小坂峠(標高四四一メートル)を経て出羽方面に至る羽州街道が分岐。奥州道中は長倉ながくら(現伊達町)方面から当地に至り、町頭で東に折れ、さらに桑折陣屋付近で北に折れ直進して南半田みなみはんだ村方面に至る。街道に沿って町並が形成され、西にし町・もと町・北町に分れる。街道中央を用水が貫流した。宿の成立は慶長(一五九六―一六一五)の頃と推定されるが、中世から本町には町場が形成されていたとみられる。また成田なりた村の字本宿もとじゆく(元宿)を移して成立したともいう(「耳囃談」五島家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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