根津(読み)ねづ

精選版 日本国語大辞典 「根津」の意味・読み・例文・類語

ねづ【根津】

東京都文京区北東部の地名根津神社門前町として発達。明治時代前半まで遊郭があった。

ねづ【根津】

(「ねつ」とも) 姓氏一つ

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デジタル大辞泉 「根津」の意味・読み・例文・類語

ねづ【根津】

東京都文京区東部の地名。根津権現社がある。もと遊郭があったが、明治21年(1888)洲崎すさき江東区)へ移転した。

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改訂新版 世界大百科事典 「根津」の意味・わかりやすい解説

根津 (ねづ)

東京都文京区北東部,上野・本郷台地間の根津谷(藍染(あいぞめ)川の谷)に位置する低地部の地名。台地の根(山麓)にある津(舟着場)の意が地名の由来とする説もある。1652年(承応1)甲府宰相徳川綱重の下屋敷の地となる。1706年(宝永3)同家の産土(うぶすな)神の根津権現(根津神社)が駒込千駄木から移転して以来,根津と称するようになった。同社は文明年中(1469-87)太田道灌再興と伝えるが,当地への移転にともない,その門前地には門前町屋2町(根津門前町,根津社地門前)と西丸奥坊主らの拝領町屋敷(根津宮永町)がつくられ,やがて江戸有数の繁華な岡場所(私娼街)となった。この岡場所は1842年(天保13)天保の改革によって撤去され,新吉原に移転したが,68年(明治1)に復活し,88年に再び洲崎弁天町へ移された。1878年の郡区町村編制法によって,根津地域に本郷,湯島など周辺地域を合わせ東京府本郷区が成立した。1947年本郷区と小石川区が合併し文京区となる。現在は不忍(しのばず)通りと言問(こととい)通りが商店街であるほかは,住宅地が大半を占める。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「根津」の意味・わかりやすい解説

根津
ねづ

東京都文京区東部の住宅・商業地区。山手台地を刻む浸食谷内に位置し,江戸時代初期は沼沢地と伝えられる。宝永3 (1706) 年根津権現 (根津神社 ) が建立され,地名はこの神社に由来する。社殿は国指定の重要文化財境内ツツジ名所。東京地下鉄千代田線が通る。

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