根古屋遺跡(読み)ねごやいせき

日本歴史地名大系 「根古屋遺跡」の解説

根古屋遺跡
ねごやいせき

[現在地名]霊山町石田

石田いしだ川が阿武隈高地開析・形成した平地に位置する。縄文時代晩期後葉―弥生時代初頭の再葬墓が主で、遠賀川系土器出土。昭和五六年(一九八一)住宅建設時に多量の土器が出土し、同年調査された。再葬墓二五基・土坑墓二基が検出され、翌年には墓域西端が確認された。再葬墓の埋納土器は計二二四個体で、一つの墓坑に対しては最少一個体、最大数一四個体まで三―一〇個体の例が多く、合口棺もみられる。約六平方メートルの範囲から、焼成人骨片・土器・獣骨・貝・釣針、人骨を加工した装身具が出土し、埋納土器および墓坑内からは焼成人骨片が出土した。

根古屋遺跡
ねごやいせき

[現在地名]白州町台ヶ原

尾白おじろ右岸標高約五八〇メートルの河岸段丘上に立地する縄文時代中期の集落跡。昭和五九年(一九八四)圃場整備に伴い、事業にかかわる三〇〇〇平方メートルを対象として発掘調査が行われた。調査の結果、縄文時代の竪穴住居跡一三軒・土壙二六基・竪穴状遺構一基が確認された。住居跡の一軒が前期初頭であるほかは、すべて中期後葉の曾利式期であり、なかでも曾利III式期が主体をなす。これらの遺構は調査対象区の一部に集中し複雑に重なり合っている。

根古屋遺跡
ねごやいせき

[現在地名]いわき市三和町下市萱 根古屋

東延する阿武隈高地の一画、南延する襞状丘陵の南側中腹に立地する。南側を小沢に臨む狭細な平坦地に位置し、昭和五六年(一九八一)の林道拡幅工事の際発見され、遺物採集が行われた。採集遺物は縄文時代後期後葉から縄文時代晩期中葉にかけての土器群、土偶石鏃・石棒などの石器群の合せて二千点余である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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