普及版 字通 「柵(漢字)」の読み・字形・画数・意味
柵
常用漢字 9画
[字訓] まがき・とりで
[説文解字]
[字形] 形声
声符は册(冊)(さく)。冊は木柵の形で柵の初文。〔説文〕六上に「豎(たて)の木をめるものなり」(段注本)とする。金文の図象に、冊を左右に配して開閉しうるもので、その両冊の間に獣の形を加えているものが多く、いわゆる牢閑(ろうかん)の象。その出入するところの門柵の形である。
[訓義]
1. さく、木のさく、獣を追いこむところの門柵。
2. やらい、まがき、うちくい。水中ならば、しがらみ。
3. とりで、営柵。
4. かけはし。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕柵 左須(さす)、、不奈太奈(ふなだな) 〔和名抄〕柵 索(さく)なり〔箋〕源君、和名に載せず。當時亦た讀せるに似たり 〔名義抄〕柵 マセガキ 〔立〕柵 クエヤ(カ)キ・タテキ・サス・マカセ(セガ)キ・ヲリフナタナ
[語系]
冊・柵tshekは同声。冊は柵の初文。冊はまた策・筴としるすことがあり、それらはまた木簡・編簡の類をいい、柵とは別義の字。豎に木を編む基本形は同じであるが、のち編冊の意に用いる。
[熟語]
柵鎖▶・柵子▶・柵墻▶・柵▶・柵門▶・柵鑰▶・柵欄▶・柵塁▶
[下接語]
営柵・垣柵・毀柵・橋柵・柵・古柵・故柵・荒柵・砦柵・山柵・戍柵・樹柵・重柵・城柵・水柵・竹柵・築柵・鉄柵・破柵・藩柵・氷柵・堡柵・木柵・籬柵・立柵・列柵・連柵・鹿柵
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報