柳平村(読み)やなぎだいらむら

日本歴史地名大系 「柳平村」の解説

柳平村
やなぎだいらむら

[現在地名]韮崎市穂坂町柳平ほさかまちやなぎだいら

宮久保みやくぼ村の北東かやヶ岳山麓をほぼ南西に流れる権現沢ごんげんさわ川の最奥部(標高約六五〇―七五〇メートル)に位置する。当村の北境、饅頭まんじゆう峠・ホッチ峠を通過して、御岳みたけに通じる裏参道の一が東西に走っていた。亥七月六日付の武田信玄印判状写(竜王村史)に「柳平村」とみえ、永禄六年(一五六三)武田信玄は当村など九ヵ村に対して釜無川の川除普請を命じている。なお当村は保坂ほさか惣郷を構成する郷村の一であるとの説もあるが、同じく同六年と推定される同日付で川除普請を指示した武田信玄印判状(保坂達家文書)には、保坂惣郷が書上げられているので、当村は同惣郷とは別の独立した村であった可能性もある。慶長七年(一六〇二)検地帳(県立図書館蔵)が残り、寛永元年(一六二四)の四郡村高帳では高一〇三石余、幕府領。貞享元年(一六八四)の検地帳(県立図書館蔵)によると高一六二石余、反別は麻畑一町四反余・上畑一町余・中畑二町四反余・下畑五町七反余・下々畑一〇町三反余・山畑六町余、屋敷一町一反余で、屋敷名請人数七三。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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