松寿寺(読み)しようじゆじ

日本歴史地名大系 「松寿寺」の解説

松寿寺
しようじゆじ

[現在地名]岡山市浜野一丁目

立石山と号し、法華宗本門流、京都本能寺末。本尊は十界勧請木像曼陀羅。松寿寺々譜・松寿寺明細書上(京都本能寺蔵)などによると、元弘・建武の乱に南朝方に属して勇戦した多田頼貞入道が康永二年(一三四三)八月にこの地で戦死し、嫡子の能勢太郎判官頼仲(吉仲)がその菩提を弔うために、父の邸跡に廟堂と真言宗の寺を創建したのが当寺の始まりと伝える。寺地は旭川の旧河口にあたり、中世の内海航路の要地であった。

松寿寺
しようじゆうじ

[現在地名]三原市東町

米田よねだ山麓極楽ごくらく寺の北にあり、万年山と号し、曹洞宗。本尊釈迦如来。「御調郡誌」によると、当寺は貞治四年(一三六五)僧普光が、現在成就じようじゆう寺のある地の背後に開いた臨済宗寺院で、初め昌寿しようじゆう寺と称したという。「三原志稿」は現在地(神宮寺末寺の来迎寺跡ともいう)に移された時期を、全隣のときで、三原城下の整備によるとし、成就寺を沼田ぬた地方(現豊田郡本郷町一帯)から移したとき当寺を現在地に移したと伝え、現在成就寺上方に昌寿寺の井戸と伝える井戸が残る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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