東小川村
ひがしおがわむら
[現在地名]片品村東小川・鎌田
集落は片品川左岸の鎌田と大滝川流域の穴沢・上小川・下小川・中井に分れる。村域は広大で日光境の金精峠を挟んで、北に温泉ヶ岳・燕巣山・四郎岳、南に白根山・塋塚山・錫ヶ岳・笠ヶ岳などの二〇〇〇メートル級の高山が連なる。これらの山々を含めた当地東部は日光国立公園に含まれ、金精峠越の道沿いには菅沼・丸沼・大尻沼などがある。これらの沼より発した水が集まり、やがて大滝川となって西流、鎌田で片品川に合流する。会津街道も通る。「加沢記」には天文年中（一五三二―五五）沼田顕泰が東小川の温泉に入湯したことがみえる。寛文郷帳によると田方一九石余・畑方三二四石余。寛文三年（一六六三）の真田領村高書上控では一千五五〇石余。貞享二年（一六八五）旧真田領村高書上控では二七七石余。寛文一二年および延宝二年（一六七四）熊の胆を沼田藩代官所に上納している（「熊胆上納届」県立文書館蔵）。天和元年（一六八一）の郷村品々記録（小林文書）に「東小川山」に金山のあったこと、鷹巣山があったことが記される。
東小川村
ひがしおがわむら
[現在地名]飯山町東小川
上・下の法軍寺村の西に位置し、土器川東岸の低平地に位置する。西は土器川に接し、東寄りを大束川の支流西大束川が北流する。古代の鵜足郡小川郷（和名抄）の遺称地。天正一三年（一五八五）稲毛氏が小河（川）郷で古田二〇〇石の地を仙石秀久から安堵されている（同年一〇月一二日「仙石秀久安堵状」稲毛文書）。
寛永国絵図では小川郷に含まれ、ほかに二村を含む小川郷の高一千三五八石余。寛永一七年（一六四〇）の生駒領高覚帳では小川郷の高一千三八八石。同一九年の高松領小物成帳によれば小川村として小物成は綿五七匁。
東小川村
ひがしおがわむら
[現在地名]小川町東小川
北部を砂川が西流し、北東は西海東村・南海東村、北は南小川村、南は一五〇―二〇〇メートルほどの山嶺を最高峰として八代郡種山村（現東陽村）、西は砂川の支流稲川で同郡大野村（現竜北町）と接する。砂川および稲川をはじめとする二、三の支流に沿って耕地が広がり、集落も同様に散在する。慶長国絵図に村名はみえないが、慶長一二年（一六〇七）に検地帳が作成されている（「肥後豊後検地諸帳目録」県立図書館蔵）。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
