東城路(読み)とうじようじ

日本歴史地名大系 「東城路」の解説

東城路
とうじようじ

福山城下と備後北部の奴可ぬか郡東城宿(現比婆郡東城町)、同郡西城さいじよう宿近くの大佐おおさ(現西城町)を結び、さらに北上して同郡三坂みさか(現西城町)より伯耆日野ひの郡へ抜ける街道。東城と西城の間は、三次みよし(現三次市)と備中新見にいみ(現岡山県新見市)を結ぶ備中新見路を利用する。

ルートは東城宿まではほぼ現国道一八二号に合致する。すなわち城下北の森脇もりわけ村で石州路から分れて北上、安那やすな下加茂しもがも村を経て神石じんせき郡に入り、坂瀬川さかせがわ井関いせき(現三和町)近田ちかだ小吹こびきを経て油木ゆき村、さらに新免しんめん村の田川瀬たこうせ帝釈たいしやく川を渡り、同村藤野呂ふじのろ(以上現油木町)より真っすぐ東城宿へ至る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の東城路の言及

【油木[町]】より

…福桝川,帝釈川,天田川などが流れて東城川に注ぐ。近世前期は福山藩領に属したが,のち幕府領と豊前中津藩領に分かれ,福山城下と備後北部を結ぶ東城路が通じていた。〈神石牛〉として知られる和牛の飼育は古くから盛んで,1916年には県の種畜場が油木に設置され,仙養原も放牧場として利用されていた。…

※「東城路」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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