朮(漢字)

普及版 字通 「朮(漢字)」の読み・字形・画数・意味


5画

[字音] ジュツ
[字訓] もちあわ・おけら

[甲骨文]

[字形] 象形
呪霊をもつ獣の形。〔爾雅、釈草〕に「山(さんけい)なり」とあり、(あざみ)に似た草の名。また(もちあわ)の義に用いる。朮は(術)・(述)の字形のうちに含まれており、金文に遂の義に用いる。これらはいずれも道路において行われる呪儀を示し、その呪儀によって、ことの継続・遂行を卜したものと思われる。その呪儀をという。これを以ていえば、朮はその呪儀に用いる呪霊をもつ獣の形とみるべきもので、祟(すい)と似た形のものである。

[訓義]
1. たたりをなすけものの形、祟と似たけもの、呪獣。
2. (じゆつ)と通じ、もちあわ。
3. (じゆつ)と通じ、おけら。

[古辞書の訓]
和名抄〕朮 乎介良(をけら) 〔名義抄〕朮 ヲケラ。黏粟なり。の字なり

[声系]
〔説文〕に朮声としてなど九字を収める。(遂)の金文にみえる字形は、と釈すべき形である。は、その呪儀に関し、朮の声義を承けるものであろう。

[熟語]
朮羮朮酒・朮

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android