末世(読み)まっせ

精選版 日本国語大辞典 「末世」の意味・読み・例文・類語

まっ‐せ【末世】

〘名〙
仏教で、釈迦入滅後、遠く時代がへだたった世のこと。仏法が衰え、修行もすたれた末の世。末法の意識がたかまったとき、末法と同義に用いられるようになった。
※性霊集‐一(835頃)喜雨歌「哀々、末世諸元々」
② すえの世。ずっとのちの世。後世(こうせい)。後代。末代
太平記(14C後)六「是は持統天皇以来末世(マッセ)代々の王業」
勢いがおとろえて、一つの時代が終わろうとする頃。末代。末葉(まつよう)。〔易経‐繋辞下〕

まっ‐せい【末世】

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デジタル大辞泉 「末世」の意味・読み・例文・類語

まっ‐せ【末世】

仏教で、末法の世。釈迦しゃか入滅後の仏法の衰えた世。
のちの世。後世。
道義のすたれた世の中。まっせい。「人心の荒廃した末世
[類語]末の世濁世

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普及版 字通 「末世」の読み・字形・画数・意味

【末世】まつせい

末代。衰世。〔易、辞伝下〕易の興るや、其れ殷の末世、に當れるか。王と紂との事に當れるか。是の故に其の辭し。

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