精選版 日本国語大辞典 「木瀬三之」の意味・読み・例文・類語
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
江戸初期の歌学者。正房、随宣ともいい、竹林斎と号した。京都山科(やましな)に住み、のちに大津に移った。『類字名所和歌集』の著者里村昌琢(しょうたく)の門人。三之自身の著書はまとまった形で残っていないが、契沖(けいちゅう)の『万葉代匠記(だいしょうき)』や、今井似閑(じかん)の編になる『諸説録』、および似閑書入(かきいれ)本『万葉集』に、その説をみることができる。和歌研究史上に下河辺長流(しもこうべちょうりゅう)ほど重要な位置を占めてはいないが、長流、戸田茂睡(もすい)らに先んじて、堂上(とうしょう)歌学を排斥し、『万葉集』を自由に批評している点に新時代の機運を感じさせる。
[稲岡耕二]
(久保田啓一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
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