朝付日(読み)あさづくひ

精選版 日本国語大辞典 「朝付日」の意味・読み・例文・類語

あさづく‐ひ【朝付日】

(「万葉‐一二九四、二五〇〇」などの「朝月(あさづき)日向(ひむか)」を「朝月日(あさづくひ)向ひ」とよんだことによって生じた語か)
[1] 〘名〙 朝方の陽(ひ)朝日。⇔夕付日(ゆうづくひ)
散木奇歌集(1128頃)釈教「誓ひおちずむかへをのべのあさづくひちへに集へる光さします」
※大観本謡曲・木賊(1541頃)「浮かむ雲間の朝づく日園原山にうつろひて」
[2] 「向ふ」にかかる。かかり方未詳。→朝月(あさづき)の
古今六帖(976‐987頃)五「あさづくひむかふつげ櫛なるれどもなすろも君がいや珍しき〈柿本人麻呂〉」
玉葉(1312)秋下・七四四「秋霧の絶えまをみれば朝づく日むかひの岡は色づきにけり〈藤原実経〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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