望月長好(読み)もちづき・ちょうこう

朝日日本歴史人物事典 「望月長好」の解説

望月長好

没年:天和1.3.15(1681.5.3)
生年:元和5(1619)
江戸前期の歌人。名は重公,長孝,兼友。号は水蛙,広沢隠士,小狭野屋。信濃源氏の出で家は裕福だったと伝えられる。13歳で初めて和歌を詠み,松永貞徳の門に入り,貞門において重要な地位を占める。27歳から貞徳伝授を受け始め,『伊勢物語秘訣』『八雲神詠秘訣』『百人一首秘訣』『源氏物語極秘之趣』などを次々に受伝した。宮廷歌人飛鳥井雅章との交遊もあり厚遇されたという。40歳で剃髪し,京都嵐山東の広沢池畔に小狭野屋なる庵を結んで隠居,詠歌と歌学研究に没頭した。出版を好まず,著作は少ない。家集に『長好師家集』がある。<参考文献>日下幸男「望月長孝年譜稿」(『国文学論叢』26号)

(飯倉洋一)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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