精選版 日本国語大辞典 「更衣・衣更・衣替」の意味・読み・例文・類語
ころも‐がえ ‥がへ【更衣・衣更・衣替】
[1] 〘名〙
① 着ている衣服を別の衣服に着かえること。着がえ。
② 季節に応じて、衣服をかえること。中古以降、四月一日から冬の小袖(こそで)をやめて袷(あわせ)にかえ、寒い時は下に白小袖を用い(白重(しらがさね))、五月五日から帷子(かたびら)を着、涼しい時は下衣を着(一重がさね)、八月一五日から生絹(すずし)にかえ、九月一日から袷を、同九日から綿入れを着、一〇月一日から練絹(ねりぎぬ)に着かえることが年中行事であった。江戸時代には、四月一日に夏の衣にかえ、一〇月一日に冬の衣にかえるようになった。これは、宮中の行事であったものが民間にも普及したもの。現代では、六月一日に学校や会社などで制服を夏服に替え、一〇月一日に冬服に替える。《季・夏》
※宇津保(970‐999頃)国譲下「しばし念じ給へ。ころもがへのほどにを参らせ奉らん」
③ 男女が互いに衣服を交換して着ること。情交を意味した。
[2] 催馬楽の曲名。
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