明石寺(読み)めいせきじ

日本歴史地名大系 「明石寺」の解説

明石寺
めいせきじ

[現在地名]宇和町明石

明石あげいし西部山麓にある。源光山と号し、天台宗本尊千手観音。四国八十八ヵ所の四三番札所。堂宇は整然と配置され、樹木に覆われ、幽静の寺域である。

「宇和旧記」には弘仁一三年(八二二)弘法大師一夜建立の寺といい、四天王は運慶・堪慶の作で、地蔵堂・薬師堂があり、当寺の熊野十二所権現は承和三年(八三六)、熊野から勧請したという。

寺は「あげしさん」とよばれる。同書は、昔、一八、九歳の女が大石を抱いて道を歩いていたが、夜が明けたので捨て置いた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「明石寺」の解説

明石(めいせき)寺

愛媛県西予市にある寺院。天台宗寺門派。山号は源光山、院号は円手院。6世紀前半の開創と伝わる。本尊は千手観世音菩薩。四国八十八ヶ所霊場第43番札所。地元では「あげしさん」「あげいしさん」などとも呼ばれる。

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世界大百科事典(旧版)内の明石寺の言及

【宇和[町]】より

…宇和海を展望する法華津峠には西村清雄牧師が1903年にこの峠で作った賛美歌404番の記念碑が建てられている。四国八十八ヵ所43番札所の明石寺や高野長英の隠れ家があり,歯長寺の《紙本墨書歯長寺縁起》は重要文化財。国道56号線,JR予讃線が通じる。…

※「明石寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」