普及版 字通 「斐(漢字)」の読み・字形・画数・意味
斐
人名用漢字 12画
(旧字)
12画
[字訓] うつくしい・あきらか・なびく
[説文解字]
[字形] 形声
声符は非(ひ)。非は比(ひしつ)(すきぐし)の象で、左右にならぶ意がある。〔説文〕九上に「別してあるなり」とし、〔易、革、象伝〕「君子變(へうへん)す。其の(うるは)し」の文を引く。今の〔易〕は「其の(うるは)し」に作る。〔詩、衛風、淇奥(きいく)〕「匪(ひ)たるる君子」の匪は斐の意。〔毛伝〕に「匪はある貌なり」という。他に(ふん)・斑(はん)・斌(ひん)・彬(ひん)などもその意に用いる。〔論語、公冶長〕「然としてをす」は、その才徳あることを称する語。また靡然(びぜん)の意に用い、〔史記、太史公自序〕に「侯の士をして然として、爭うて入りて秦に事(つか)へしむ」の語がある。
[訓義]
1. うるわしい、うつくしい、あやあるさま。
2. あきらかなさま。
3. 靡と通じ、なびくさま。
[語系]
phiui、匪piuiは声近く、通用することがある。他にbiun、班・斑pen、また斌・彬pin、miunなども同系の語で、めにつくような美しさをいう。
[熟語]
斐▶・斐爾▶・斐什▶・斐如▶・斐成▶・斐然▶・斐斐▶・斐尾▶・斐美▶・斐▶・斐文▶・斐炳▶
[下接語]
狂斐・衰斐・斐・紛斐・有斐
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報