敷名村(読み)しきなむら

日本歴史地名大系 「敷名村」の解説

敷名村
しきなむら

[現在地名]三和町敷名

下板木しもいたき村の東南、上板木村の東北部に位置する。世羅郡に属する村で、その西北端に位置し、近世の諸文献には「鋪名村」とも記す。文献上の初見は、貞治六年(一三六七)六月六日付で山内通継に宛てた足利義詮御判御教書(山内首藤家文書)で、「造天竜寺領備後国重永庄桑原方六郷、山内四郷、敷名郷、神崎庄、并尾道津倉敷等事、注進状披見訖、当所者、為三谷西条替、寄附当寺之処(下略)」とあり、三谷西条みたにさいじよう(現吉舎町付近)に替えて造天龍寺領にあてられていたことが知れる。

文明七年(一四七五)毛利豊元は所領を三吉みよし郡・世羅郡の各一部へ拡大したが、さらにその子毛利弘元は敷名郷も入手しており、明応六年(一四九七)一〇月五日付の備後国守護山名俊豊書状(毛利家文書)に「備後国世良郡之内敷名郷、三吉郡内伊多岐、平野領内但長左衛門大夫除先知行等事、於彼面、長々之在陣粉骨之条進置候、可有知行者也」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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