出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
数理的方法を用いて研究を行う心理学の一分野。心理学は、E・H・ウェーバーやフェヒナーの感覚の研究以来、エビングハウスの忘却の研究、サーストンの学習の研究、ハルの学習の研究、レビンのトポロジー心理学などのように、数学的概念や方法を用いてきた。その後もサイバネティックスや情報理論の刺激を受け、またコンピュータ技術の進歩により、各種の実験によって得られた数量化されたデータを統計的に処理するだけでなく、数理モデルを構成して現象の予測や検証に利用するようになっている。
スティーブンスの感覚尺度に関する精神物理学的研究、ノイマンに始まるゲーム理論、コンピュータ・シミュレーションの考え方はその例であり、これらは、感覚や思考や言語の領域だけでなく、産業や政治などの社会的行動にも関係する学際的な研究の基礎的な領域となっている。
[宇津木保]
『J・G・グリーノ著、岡本栄一・藤田恵璽訳・編『数理心理学の展開』(1976・誠信書房)』
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