普及版 字通 「揉(漢字)」の読み・字形・画数・意味
揉
12画
[字訓] もむ・ためる・やわらげる
[字形] 形声
声符は柔(じゆう)。柔は木を揉(たわ)め撓(ま)げる意で、その木を柔、そのことを揉という。〔詩、大雅、高(すうこう)〕に「を揉(やは)らぐ」の句がある。金文に「きを(やは)らげ(ちか)きを能(をさ)む」とあり、(じゆう)が柔・揉の初文。は酒を献じ、舞って神意を柔らげること、揉は木や皮革の類を柔らげることをいう。
[訓義]
1. もむ、ためる、ひねる、こねる。
2. やわらげる。
[古辞書の訓]
〔立〕揉 マジハル 〔字鏡集〕揉 ヒネル・タム
[語系]
揉・柔・・鞣・njiuは同声。(肉)njiuk、(弱)njikも声義近く、同系の語である。擾()・njiuは(どう)に従い、歌舞して神意を安んずる意の字であるが、のち柔・揉の字を用い、「遠」を「柔遠」のようにしるす。
[熟語]
揉革▶・揉合▶・揉搓▶・揉砕▶・揉擦▶・揉雑▶・揉▶・揉濯▶・揉捏▶・揉摩▶・揉輪▶・揉弄▶・揉和▶
[下接語]
矯揉・錯揉・雑揉・手揉・痛揉・紛揉・和揉
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報