振振(読み)シンシン

デジタル大辞泉 「振振」の意味・読み・例文・類語

しん‐しん【振振】

[形動タリ]勢いの盛んなさま。
「―の御繁昌を見る事を得さしめ給わば」〈竜渓経国美談
「両角―として連鱗歴々たり」〈三国伝記・六〉

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精選版 日本国語大辞典 「振振」の意味・読み・例文・類語

ぶり‐ぶり【振振】

[1] 〘名〙
① 江戸時代の子どもの玩具の一種。八角形の槌(つち)に似た形で、鶴と亀、尉(じょう)と姥(うば)などを描き、小さな車をつけたもので子どもが引きずって遊ぶ。また、正月、魔よけとして室内に飾ったりした。ぶりぶりぎっちょ。ぶりぶりぎちょう。《季・新年》
※俳諧・鷹筑波(1638)五「ぶりぶりや昨日のやうで玉まつり〈西武〉」
② 的(まと)の一種。円物に類するもの。直径三~四寸(九~一二センチメートル)。綱は両の乳から引きとおして串につける。
※丸物草鹿之記(15C後か)「丸物之事〈略〉ふりふりも丸物に同じくして、尚ちいさき物也」
③ 「ぎっちょう(毬打)」のこと。〔日葡辞書(1603‐04)〕
太刀の柄の下緒(さげお)のおもりの金もの。〔随筆・嬉遊笑覧(1830)〕
[2] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 物を強く振り回す音を表わす語。〔名語記(1275)〕
② ぶるぶるとふるえおののくさまを表わす語。ぶるぶる。
浄瑠璃・鑓の権三重帷子(1717)上「先陣越された宇治川に。膝ぶりぶりの流武者」

しん‐しん【振振】

〘形動タリ〙
① 盛んなさま。盛大なさま。
※三国伝記(1407‐46頃か)六「何物なるらんと能々見れば両角振々として連鱗歴々たり」 〔春秋左伝‐僖公五年〕
② 信義仁愛の厚いさま。〔詩経周南・麟之趾〕
③ 鳥などのむらがり飛ぶさま。〔詩経‐魯頌・有

ふり‐ふり【振振】

〘副〙 振り揺れながら落ちるさまを表わす語。
今昔(1120頃か)二六「足を離れて網の上に踊ければ、ふりふりと落る程に」

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普及版 字通 「振振」の読み・字形・画数・意味

【振振】しんしん

仁厚

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