投遣(読み)なげやる

精選版 日本国語大辞典 「投遣」の意味・読み・例文・類語

なげ‐や・る【投遣】

〘他ラ五(四)〙
① 投げてやる。投げて与える。
※宇津保(970‐999頃)藤原の君「そのなげやりつる文をとりて、おり走り女の許にいきて」
② 投げすててそのままにしておく。ほったらかす。なげやりにする。おろそかにする。
浮世草子好色五人女(1686)一「樽の口を明て、酔は人間のたのしみ、万事なげやりて、此女中をけふの肴とて」

なげ‐やり【投遣】

〘名〙 (形動) 心をこめないで物事をすること。仕事などを途中でほうっておくような無責任な態度をとること。もうどうなってもかまわないといった態度をすること。また、そのさま。なおざり。
史記抄(1477)一一天下をば、なけやりにせうす事ではあらばや」
※星のない街路(1958)〈北杜夫〉「投げやりな諦めきったような態度」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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