普及版 字通 「抒(漢字)」の読み・字形・画数・意味
抒
7画
[字訓] くむ・とる・のぞく・のべる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は予(よ)。予に序・舒(じよ)の声がある。予は杼(ひ)の形。それを舒緩にして扱うことを抒という。〔説文〕十二上に「(く)むなり」、字条に「抒(く)むなり」と互訓する。〔管子、禁蔵〕「井に抒みて水を易(か)ふ」は、つるべで井水をむ意。心の中にあるものを、他に渫らすことを抒情という。
[訓義]
1. くむ、くみとる、うつしとる、とる。
2. のぞく、もらす、他にうつす、のべる。
3. ゆるやか、ゆるむ、のびやか。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕抒 左豆古(さつこ)〔名義抄〕抒 サグル・ノブ・オサフ・クム・ソグ・ノゾク 〔字鏡集〕抒 ヲサフ・イタス・ヲサム・ノゾク・ノブ・クル・サグル・クム・スク・トル・ソク
[語系]
抒djia、舒・sjiaは声義近く、舒・は舒緩にすることをいう。thiaも同系の語で、序を以て舒べることをいう。
[熟語]
抒意▶・抒懐▶・抒臼▶・抒溷▶・抒思▶・抒廁▶・抒詞▶・抒写▶・抒情▶・抒心▶・抒洩▶・抒発▶・抒筆▶・抒憤▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報