怪さ・妖さ・奇さ(読み)あやしさ

精選版 日本国語大辞典 「怪さ・妖さ・奇さ」の意味・読み・例文・類語

あやし‐さ【怪さ・妖さ・奇さ】

〘名〙 (形容詞「あやしい」の語幹接尾語「さ」の付いたもの)
① 不思議に思うこと。また、その度合
伊勢物語(10C前)六四「いづくなりけん、あやしさによめる」
② みすぼらしいこと。また、その度合。
※今鏡(1170)一「しかるべき人の子など三四人生みて侍しかど、この身のあやしさにや、みな法師になしつつ」
正体真相などがわからず、疑わしいこと。
※一人の平和主義者から福田恒存へ(1955)〈中島健蔵〉三「旅行者として見た外国の姿には、近視眼的なあやしさがあるというのも事実である」
④ 不思議な魅力。霊妙な感じ。
青鬼の褌を洗ふ女(1947)〈坂口安吾〉「若さのおのづからの妖(アヤ)しさもあったが」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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