急性汎自律神経異常症

六訂版 家庭医学大全科 「急性汎自律神経異常症」の解説

急性汎自律神経異常症
(脳・神経・筋の病気)

 急性(数日以内)あるいは亜急性(約1週間前後)に起こり、自律神経系に限られた障害が現れる疾患です。交感神経、副交感神経が侵された結果、著しい起立性低血圧(時に失神発作を起こす)、排尿障害陰萎(いんい)インポテンツ)、消化器症状(嘔吐下痢便秘)、発汗障害、瞳孔(どうこう)異常、唾液・涙液分泌障害などが現れます。感覚障害や運動障害は現れないことが原則です。激しい腹痛のために、外科的に開腹手術を行ってしまう場合もあります。

 感冒様症状、消化器症状などを伴ったり、ウイルス感染(風疹(ふうしん)単純ヘルペスなど)に伴って発症しますが、まったく原因がわからない場合もあります。感染では、免疫アレルギー機序(仕組み)が介在して発症するとされています。

 予後は比較的良好ですが、完治せずに何らかの症状が長引くことも少なくありません。

 時に、感染が終わったあとに症状が現れてくる、感染後汎自律神経異常症という病気もあります。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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